
終末のワルキューレ 神VS人がバトルする。しかも、1対1のタイマン!
これだけ知って胸を躍らされるバトルアニメ好きなら「終末のワルキューレ」の視聴がオススメ。しかも、6月17日辺りに配信されたばかり。また、「Netflixシリーズ」の新作アニメなので、視聴できるのはNetflixだけです。
さらに配信された直後に12エピソードが一気に見られるのも嬉しい。1話1話の毎週更新の新作だと一気見が出来ないのはもどかしいですしね。今回のレビューで終末のワルキューレについて魅力を語ります。ただ、誰と誰が戦うのかといった「ネタバレ」を含みますので閲覧するときは注意してください。
第4回戦以降の対戦カードというのは一回戦の途中で、神の代表13人と人間の代表13人の名前がそれぞれ出てきます。レビューの範囲は12エピソードまで。原作が連載中なのでわりと4戦目以降も知っているんですが、配信されてないので、それは「原作」で確認してください。
後、終末のワルキューレはわりと地上波では色々と放送できない残酷な描写も含まれているので、そういうのが苦手な人も要注意です。
目次
終末のワルキューレの概要
終末のワルキューレの粗筋は簡単です。人類の存続700万年における自然破壊や戦争などといった愚かな行為に、神々が今後の1000年間、人類を生存させるか、させないか決定する神々の会議「人類存亡会議」がヴァルハラ評議会議事堂で開催されました。そして、全ての神々は人類をこれ以上、生存させては地球に良くないという結論を出します。
それに異議を唱えたのが今作の主人公であり、戦乙女(ワルキューレ)13女神の長女「ブリュンヒルデ」です。
彼女はヴァルハラ憲法の第62条15項に定められた超特別条項を利用して、神と人類の最終闘争「ラグナロク」を行い、人類を生存させるに値するものかを試してはどうかと。神々の主神「ゼウス」は面白いとその提案に賛同して、神の代表13神と人類の代表13人が戦う「ラグナロク」が開催されることになります。試合会場は「ヴァルハラ闘技場」
人間を造った創造主である「神」が人間などに負けるはずがない。全ての神々はそう思っておりました。ただ1神、ラグナロクを提案したブリュンヒルデ以外は。
ラグナロクのルールは選ばれた神と人の1対1体のタイマンです。決着方法はどちらかが死ぬまで。先に7勝した方が勝利。どちらが先に代表を告知するのかといった細かいルールはよくわからないですが、見た感じは先に神が13神から代表を決めて、それを見てブリュンヒルデが勝てそうな人類の代表を既に選んでいる13人の中から決定しているようです。ただ、2回戦みたいな例外もあるのでルールはあってないようなもの。
試合会場では神と人類側に分かれて応援。人類の代表キャラにはその背景に関わる重要な人物が登場します。ネタバレになるので概要ではキャラ名は明かしませんが、この試みは中々ユニークです。なぜなら、キャラの回想シーンが造りやすいから。
バトルアニメで重要になるのはなぜ、そのキャラが強いのかというしっかりした理由を説明した描写です。ただ、強いだけでは誰も納得しないんですよ。例えば剣の修行なら、道場で厳しい稽古をしている描写などを入れることでそのキャラがどうやって強くなったかを伝える。
終末のワルキューレも登場キャラの最強エピソードが「神」と「人類」のどちらにもあるので面白い。それが正史とは限らないのであくまでもフィクションですが、その神や人の強さや性格、思いなどが伝わってくる。
公式サイトは→https://ragnarok-official.com/
主要登場キャラ
主要登場人物は人類や神の代表や関係者以外だと第一話に登場するのがこれらの神々です。
ブリュンヒルデ
終末のワルキューレの主人公は13戦乙女(ワルキューレ)の長女「ブリュンヒルデ」。彼女がなぜ、人間側に加担するのか。それは半身は人であるからと説明されています。ただ、おそらくブリュンヒルデは人類を滅亡させたくない真の理由が隠されているのだと思います。
彼女は北欧神話における女神。戦乙女で容姿端麗ですが、性格はわりと怖いです。たまに言動で女神らしからぬ「暴言」を吐いたりします。エロじじいなんていう発言は可愛いもの。彼女が13人の代表を選んだわけですが、中にはこの人物でどうやって戦うんだという代表も含まれています。
ゲル
ワルキューレ13女神の13女神の末っ子。ゲルは臆病な性格の持ち主で、いつも神々を批判するようなブリュンヒルデを見ながら突っ込んでいます。語尾に「ッス」を付けています。最初は○リニーかと思いました。
ただ、彼女も戦乙女なので人間側です。実は代表の代表や関係者を除けば、人間側はブリュンヒルデとゲル、残りの11人の戦乙女しかいません。他の戦乙女がどのように登場するかは「ヴェルンド」の事項で紹介します。
オリンポスの12神の主神「ゼウス」
オリンポスの主神「ゼウス」は終末のワルキューレでも主要な登場人物です。ヴァルハラ評議会議事堂の議長役もゼウスでしたので、おそらく神の中で最も権威のある「ラスボス」としての存在でしょう。見た目はひ弱なじいさんに見えますが、神様ですからね。
オリンポスの12神の一柱「ヘルメス」
オリンポスの12神の一柱であるヘルメス。音楽の才能に長けており、見た目は爽やかな好青年。ですが、彼もまた12神なので相当な実力を隠し持っているかと。ゼウスの付き人みたいになっていますが、性格は天の邪鬼ぽいですね。彼が本当に神側なのかは色々と疑問を想起させる過去のエピソードがあります。
破壊&創造の神「シヴァ」
破壊&創造の神「シヴァ」。かなり喧嘩上等の性格で、試合をしたくうずうずしている戦闘マニアといったところ。破壊の部分が目立って、どこに創造があるのかは不明。
美の女神「アフロディテ」
アフロディテに関しては美の女神ですね。彼女について後で詳しく取り上げます。終末のワルキューレの癒やし、お色気担当です。ただ、性格はわりと戦うのを見るのを好きみたいですが。
北欧の主神「オーディン」
北欧の主神「オーディン」。彼はほとんど喋らないのですが、使い魔の白と黒のカラス「ムニン」と「フギン」が代わりに喋ります。北欧の主神ですから、当然、かなりの実力者なんでしょうね。
北欧の神、終末の番人「ヘイムダル」
ヘイムダルはラグナロクの始まりを告げるギャラルホルンを吹く重要な神。終末のワルキューレでは司会者を務めます。一応、中立のはずなんですが、言動は神側ですね。
おっぱいの揺れが凄い美の女神「アフロディテ」
美の女神「アフロディテ」は終末のワルキューレにおける癒やし役、お色気担当です。美の女神と称される彼女の美貌は全ての神を超越し、人類からも賞賛されるほど。そして、彼女の胸は巨乳です。試合の観戦中はその巨乳をお供の屈強そうな男たちに支えられています。しかも、その巨乳が大きく揺れます。
終末のワルキューレではお色気要素はこれぐらいですが、それでもないよりはあるほうがいいですよね。
ええ?アフロディテは巨乳だったのかて?まあ、実際の像を見る限りでは巨乳には見えませんが、終末のワルキューレではそうなっています。
ヴェルンド
ヴェルンドというのは13のワルキューレだけが使えるチート級の能力。
天界に鍛えられた武器「神器」に対抗するための唯一の手段。それは神のワルキューレがその持ち主と魂を融合させて、一番扱いやすい武器となって一緒に戦うというもの。神の武器を得た人類の代表は少なくとも、武器の上では神と互角になります。ですが、それ以外は人間のままです。
しかし、人類の代表が負ければワルキューレもまた同じように消滅してしまう。ブリュンヒルデがどれだけの覚悟を持ってこのラグナロクに挑んでいるかがわかります。そして、いずれはブリュンヒルデやゲルもまたヴェルンドを行い、神との闘いに挑むことになるかもしれません。
第1回戦
終末のワルキューレの最終闘争「ラグナロク」における最初のカード。
神の代表は北欧最強の雷神「トール」です。そして、人類の代表は三国志最強の「呂布奉先」です。彼が三国志最強なのかは賛否両論があるとおもいますが、フィクションなので深くは突っ込みません。ただ、その強さは誰もが認めるところでしょう。
神の代表の関係者は「フォルセティ」。人類の代表の関係者は「劉備」「張飛」「関羽」、それに呂布の忠実な家来だった陳宮や呂布軍の兵士です。このように試合する度にそれぞれの関係者が会場で声援を送ったり、試合の様子などの感想を述べてくれます。
戦いの行方を語るのは壮大なネタバレになるので簡単に序盤戦を触れる程度ですが、雷神「トール」を相手にしても、呂布は負けてないです。ただ、神々は色々とチート武器や能力があるので、トールといえば「ミョルニル」ですよね。彼の放つ技「トールハンマー」は信じられない破壊力です。果たして呂布はどう挑むのか。
第2回戦
第1試合が終わると、ほとんど時間も経たずに第2回戦が始まります。しかも、いきなり超大物同士のガチンコ対決。神側の代表はシヴァ神…元い、主神「ゼウス」。そして、人類の代表は「アダム」。人類の父といわれた「アダム」が最強の神「ゼウス」に挑む。この戦いは3戦の中で一番オススメです。アダムがあまりにも格好良くて強いという。2回戦目でこれだけの好カードを使っていいのかというぐらい。
どちらも背景的に「ラスボス」ですからね。ただ、ラグナロクは先に「7勝」した方が勝ち。ブリュンヒルデは第2戦目に最強の人類を持って行き、1勝を得ようとしていた。ですが、それをゼウスに見破られるという。
アダムの見た目は裸で大事な所を葉っぱで覆っている美青年。アフロディテから「可愛い」といわれるほど。でも、彼は人類の代表として相応しい強さをあのゼウス相手に見せつけます。ゼウスの関係者に「アレス」や「ヘルメス」。アダムの関係者は「イヴ」と「アベル」や「カイン」ですね。
第3回戦
第3回戦の相手は神の代表は海神「ポセイドン」。人類の代表は「佐々木小次郎」です。剣客最強なら、宮本武蔵ではないのか?といった突っ込みはあるとおもいますが、あえて、ここで佐々木小次郎をチョイスしたのは面白いです。もちろん、それぞれの剣客最強は観客席に出てきて、佐々木小次郎を応援します。
第3回戦の見所は佐々木小次郎のユニークなエピソードです。彼がなぜ剣客最強なのかを語るエピソードがかなり練られていて面白い。佐々木小次郎の修行方法。巌流島で宮本武蔵と戦うエピソードなども必見です。
全ラグナロク出場者リスト
アニメで判明しているのは第4戦まで。この中で全出場者リストがエピソード3で速くも明かされます。これは原作を読んだときも思いましたが、ネタバレ速いだろうと。でも、これがラグナロクの全出場者リストです。
神側の代表13神
ゼウス
釈迦
ロキ
アポロン
ポセイドン
スサノオミコト
ヘラクレス
トール
毘沙門天
アヌビス
オーディン
ベルゼブブ
シヴァ
神の代表はどれもこれも強そうです。釈迦とか、ベルゼブブ、シヴァとかどうやっても人類が勝てそうにないですよね。
人類の代表13人
始皇帝
レオニダス王
ニコラ・テスラ
佐々木小次郎
ジャック・ザ・リッパー
アダム
雷電為右衛門
沖田総司
グレゴリー・ラスプーチン
ミシェル・ノストラダムス
呂布奉先
シモ・ヘイヘ
坂田金時
人類の代表はわりと日本人に偏っていますが、それは原作者が日本人なので仕方がない。ロシアの軍人、シモ・ヘイヘは白い死神と呼ばれた男。ミシェル・ノストラダムスやニコラ・テスラとかはどうやって戦うんですかね。とまあ、これらの出場者が序盤で明かされます。一体、この人物はどうやって戦うのかなど。推測出来るのはいいですよね。
後は誰と誰が試合をするのか。原作を知っていると、色々とわかるんですが、そこは配信されてないので伏せておきます。
不満点
ここからは少し辛口になりますが、終末のワルキューレを視聴終えての不満点です。
まず、一言でいうと「時間稼ぎ」「尺稼ぎ」が多い。試合よりも、観客席の反応やアクションなどがかなり多い。重要なのを含めても半分ぐらいで良いと思います。これらが過剰にあるとテンポが悪くなるんですよ。ただでさえ、どちらの過去エピソードもあるのに明らかな時間稼ぎ。
次に「演出」がバトルの凄さに追いついてない。製作スタップの力量の問題なのか。せっかくの「神」対「人間」のバトル描写に迫力が欠けている。それは原作でもそうですので、そこを忠実に再現したかもしれないですが、もっと迫力ある動きを見せることはできたはず。せっかく2021年の新作アニメなのにもったいない。バトルアニメを好んで見ている視聴者からすれば物足りないんじゃないかなと。
後、絵の枚数も少ないですかね。結構、静止画で話が進んでいることが多い。バトル漫画はキャラが生き生き動いてこそ、白熱したバトルが展開される。静止画なら原作を読めば十分ですからね。
そういった不満点もありますが、バトルや過去のエピソードなどは面白いので、バトルアニメが好きなら、オススメです。